ページ

2015年6月16日火曜日

だもの人間

 現在、中央区内の3箇所4店舗を点と点でつなぐ古道具のイベント「点店」が開催されております。書肆逆光は、主に和布を扱う教草さんとの共同展示です。ただでさえよく分からない通常の品揃えに布が加わるとなれば、もはや何屋なのか分からなくなるおそれがありましたが、並べてみると却って古物と古本と布を売ってる店であることが明確になったような気もします。有り難いことに連日多くのお客様にお越しいただいております。と書くと、非常に嘘くさい響きを帯びるわけですが、強ち嘘ではないあたり、逆光・教草ともども驚いております。ご来店お買上げの皆さまには感謝申し上げます。
 そうは言っても客足の途切れが長引いて、ヴィスコンティ的な頽廃した時間が流れることもあります。そんな時に唐突に発せられる「なぜ人間は一人一人こうも違う存在なのか」という教草さんからの謎めいた問い。ソクラテス的でもありハイデガー的でもあり相田みつを的でもあるこの疑問に答える術は、逆光店主にはありません。そのうち日が暮れて、薄闇が店内に入り込んでくれば一日の仕事は終了。無為と豊かさが渾然となった時間。これで本当に商いが成立しているのか、という新たに浮上する解けない謎。
 「点店」、教草・逆光は21日(日)まで開催です。会期中に展示替えや商品の追加もありますので、二度も三度もお運びいただけましたら幸いです。








0 件のコメント:

コメントを投稿