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2015年7月27日月曜日

わりと太陽がいっぱい

30日(木)は所用により13時の開店となります。
31日(金)は仕入のため13時半からの開店です。
なにとぞご了承くださいませ。


 昨日は乃木神社の骨董蚤の市に出てまいりました。真夏に半日、ただ黙って外に身を晒しながら買ってくれる人を待つという、気楽さと過酷さのあいだをゆらゆらと揺蕩う不思議な商売だと思いました。
 次回の行商は8月2日(日)の大江戸骨董市。乃木神社は木陰があるからまだしも、東京国際フォーラムは時間帯によっては一切死角なしの状況に陥りますから、相応の準備が必要です。熱中症対策のみならず、太陽からの放射エネルギーを跳ね返す頑健な身体構造と、売上げがなくても落ち込まない強い精神を鍛えなければいけません。
 実際、小売業にとって8月はもっとも残酷な月です。商品が回転しない、すなわち現金収入がないにもかかわらず、暑いと言っては赤城乳業のガツンとみかんを食べ、疲れたと言ってはフルーツパーラーゴトーで静岡産マスクメロンパフェを食べてしまう。そんなことで有意義な将来設計のための資産形成ができるのでしょうか。というか、生まれてこのかたそんなこと考えついたことがあったでしょうか(いや、断じてない)。と、反語を駆使してまで言うことでもないのですが、それほどまでに8月は恐ろしいということです。ただ、初旬には森岡書店茅場町店にて蚤の市が開催されるとのこと。その流れには、鮮やか且つ爽やかに便乗したいところです。
 というわけで今週もよろしくお願い致します。



あまり脈絡のない品揃えでお待ちしております。
左から 山茶碗 SOLD OUT、鈴木六林男句集『国境』 SOLD OUT
新治廃寺平瓦残欠、成島焼の餌入れ SOLD OUT   
壊れたクリップ、赤べこSOLD OUT、石槍 SOLD OUT     





2015年7月20日月曜日

七月の光

24日(金)は仕入のため13時半からの開店となります。
25日(土)は所用のため18時に閉店いたします。
なにとぞご了承くださいませ。

26日(日)は乃木神社の骨董蚤の市に出店いたします。
夏空に映える爽やかなものを並べたいところですが、どうなることでしょうか。
皆さまのお越しをお待ちしております。


 ミネラルが不足すれば麦茶を飲むように、金が無くなれば露店へ行商に出かける。そんな自然の摂理に従って、昨日は有楽町東京国際フォーラムの大江戸骨董市に出店してまいりました。関東地方は梅雨明けしたとみられる、とは後で知ったことですが、なるほどそう言わざるを得ない空が頭上に広がっていました。
 東京有楽町で定期的に開催される骨董市。ここからほど近い八丁堀に小さな店舗を持つ彼の、酷暑と貧乏への戦いの幕がいま切って落されようとしている・・というナレーションの後に鳴り響く葉加瀬太郎のヴァイオリン。そうして脳内情熱大陸を演出することで、いくばくかのアドレナリンを分泌させ、多少なりとも売上げアップに向けたテンションを上げる行為を古物業者はするものだと聞いています。その顰みに倣ったところ、お蔭様でなんとか来月ぐらいまでは生き延びる算段がつきました。暑い中をお買上げ、ご覧いただきありがとうございました。
 次回の行商は26日(日)の乃木神社です。規模は小さいながら、境内に植わる杉や欅の葉の間から射し込む真っ直ぐな光が、さまざまな古物を彩ってくれることでしょう。というふうな脳内演出を今からしているところです。
 というわけで今週もよろしくお願い致します。




 
店内の机より
右上から 仙花紙本各種、スコップ、小さなブリキの茶缶 SOLD OUT
李朝の硯 SOLD OUT、水滴、筆架 SOLDOUT、李朝の物差し、
縞の木綿 SOLD OUT
山賀正伸のオリジナルプリント、18世紀デルフトの茶碗 SOLD OUT
ピューター皿大小 SOLD OUT 19世紀スウェーデンの銀のスプーン SOLDOUT、
18世紀イギリスの銀のナイフ SOLDOUT、銀メッキナイフ SOLDOUT

2015年7月14日火曜日

弾く人読む人祈る人

16日(木)は仕入のため13時半の開店となります。
17日(金)も仕入です。14時に開店いたします。

19日(日)は有楽町の東京国際フォーラムで開催される
大江戸骨董市に出店いたします。
2回続けて中止になった後ですので、売る側買う側ともに気が逸って
一触即発の状態が予想されます。なにとぞ心してお出かけくださいませ。


 とつぜんの猛暑。ほとんど7月中旬の気温に匹敵するのでは!と思っていたら実際に7月中旬なのでした。早いもので今年も残すところ5ヶ月半。いろんなことがあった2015年、しかし暑くてよく思い出せず・・。
 おぼろげな記憶の挟間からよみがえってくるのは、先日の土曜日に開催したイベント「書物と音と旅を」の第2回目です。主催の新村隆慶氏のヴァイオリン演奏を堪能した後で、参加者持ち寄りの本を、中の一節を朗読してから交換するという、どちらかと言えば、中目黒や駒沢あたりの古書店にふさわしい催しが行なわれました。もちろん、反社会的な会合でなければ、八丁堀でどんなイベントをやろうと構わないわけですから、堂々と3回目4回目を実施するべきですし、徹子の部屋の向こうを張って1万回を目指してもいい思います。新村さんが髪型を徐々に黒柳徹子に近づけていくことで、いっそう素敵なイベントになりそうです。隔月開催を予定しておりますので、興味を持たれた方はお気軽に当店までお問い合わせください。
 そしてぼんやりとした頭で、いま気にかかっているのは大江戸骨董市の開催の可否です。常に危うい均衡の上に成り立つ当店の経営を支える、極めて重要なオペレーションであるので、3回連続の中止はなんとしても避けたいところです。とはいえ、人類がいまだ天候を自由に操る術を知らずにいる以上、できることはただ祈るだけです。
 というわけで、今週もどうぞよろしくお願い致します。


夕闇に沈みゆく八丁堀の雑居ビル。  
  今月21日より1Fに和酒のバーがOPEN。 
2Fが当店。ヴァイオリンを弾く新村氏。
3Fが伝説のギャラリー、プラグマタ。 

前回おにぎりを握ってきた新村さん、
  今回はホームベーカリーでパンをつくって
きましたよ。           

危うい均衡の図。
上から土師器 SOLD OUT、瑠璃釉の花瓶 SOLD OUT
わっぱ各種 全てSOLD OUT           











 
 


 

2015年7月9日木曜日

幾何、カラス、スイカ、かめはめ波、八丁堀

10日(金)は仕入のため開店が13時半になります。
また11日(土)はイベント開催のため17時にて閉店いたします。
なにとぞご了承くださいませ。


 太陽に忘れられた街、八丁堀。世の終わりまで降り続くのかと思われる雨のせいで、古物に限らず小売業に従事する人たちは、気鬱な日々を過ごしていることでしょう。と、人ごとのように言ってる場合ではないので、先日の日曜日は中止の大江戸骨董市に代わって、当店にて「ひとりぼっちの大江戸骨董市」を開催してみました。さすがに屋外イベントを中止にするだけの雨脚ですから、おおかたの時間は本当にひとりぼっちだったのですが、それでも何名かの方にはお運びいただき有り難い思いをしました。また、フェイスブック上での緊急のお知らせだったにも関わらず、アップした写真をご覧いただいた方からのお問い合わせをメッセージで結構いただきました。「右奥に写っている筒状の物体は何だ」とか「真ん中の茶色い塊はいくらか」とか「そもそもこんな商売で生計が成り立つのか」とか「カブとアボカドサラダのレシピを教えてほしい」など多くのやり取りがあり、雨の日曜日に退屈することなく過ごすことができました。ご来店&お相手してくださった皆さま、どうもありがとうございました。

 さて、八丁堀よりかなり注目度の高い街、清澄白河に素敵なお店がオープンしました。清澄と言えば、何をおいてもまず東京都現代美術館と喫茶「花野菜」でしょう。半蔵門線清澄白河駅B2出口を出て目の前の清洲橋通りを渡れば、正面にその花野菜、右に曲がって通り沿いに真っすぐ歩くと5分もしないうちに、左手に大通りの喧噪を遮断するかのような、白い結界を張った瀟洒で小さな店舗を見ることができます。名前を「幾何」といいます。
 コップや飯茶碗、掛軸や人形や民間仏やセルロイドのお面なんかを売っている、つまり当店とは同業なのですが、一見とりとめのないものを並べながら、ひとつの世界を提示する手腕はウチの及ぶところではありません。誰にも教えたくない系の店なのですが、大通り沿いの路面店なので、どうしたってそのうちみんなの知るところとなるでしょう。10日(金)〜16日(木)には、早々にイベントが入るようです。その名も「再見、文化屋雑貨店」。神宮前にあったあの名店が、幾何の場を借りてひととき復活するというのですから、素晴らしくも恐ろしいことです。




























 

2015年7月2日木曜日

上半期総決算

3日(金)は仕入のため開店が13時半頃になります。

5日(日)は有楽町東京国際フォーラムで開催される大江戸骨董市に
出店いたします。天候が懸念されますが、中止の場合は店舗にて
「ひとりぼっちの大江戸骨董市」を開催予定です。

6日(月)7日(火)は所用のためお休みをいただきます。
なにとぞご了承くださいませ。


 梅雨前線の停滞により、店内にキノコでも生えてきそうな環境が続いています。そうして養殖したキノコを青物市場に卸して、家賃の足しにすることはできないだろうか、という松本零士的な妄想に駆られがちな文月の初め、皆さんいかがお過ごしでしょうか。いっそのこと、銀河鉄道に乗って星々を旅して廻りたい、でも機械の体にされるのだけは勘弁してほしい・・。この時期は、あちこちの古物業者からそんな声が聞かれます。
 小売りにとって雨降りは大敵ですが、手をこまねいているわけにもいきませんから、頭脳を駆使してなんとか売上げを確保する策を練らなければなりません。まずは脳内をクリアにするために呼吸を深くしてリラックス。目を閉じて外界の情報を遮断すれば、アイデアをいっそう集中して醸成することができます。やがてリラックスしすぎて夢の世界へ。それは、宇宙を走る汽車に乗って展開する青春の幻影のような夢絵巻。やがて目を開ければ、窓の外には帰途につくサラリーマンの姿が。無為に費やした半日。しかもおやつを食べてすぐ寝てしまったので、やや胃がもたれ気味。というわけで、本日の営業を終わります。明日も良い日でありますように。


柱には対馬麻、本棚上の壁には右から        
落葉や泥を掬う鋤簾 SOLD OUT ドライになったユーカリ、
中川雄太郎宛の料治熊太の年賀状(1955年)SOLD OUT        
    工場で使われていたと思しきハンガー SOLD OUT