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2015年11月30日月曜日

寒DAY

12/25(金)〜29(火)はわけもなく楽しくなること請け合いのイベント『八丁堀バザール』が
当店にて開催されます。買い物納めはぜひ当イベントで!

12月1日(火)は仕入のため開店が15時頃になります。
ご了承くださいませ。

6日(日)は有楽町東京国際フォーラムで開催の大江戸骨董市に出店いたします。
そろそろ屋外での催しも過酷になる時期です。防寒対策を万全にしてお越し
ください。お待ちしております!


 先日の土曜日に隔月開催の詩のイベント『詩について・対話篇』の第5回目が、当店にて実施されました。5回も回を重ねると、場に何やら得体の知れない流れが発生しはじめるのか、かつてないほどの多様な作品が持ち込まれました。その証左として、会の始まる前に、いやにデカいブラックニッカのボトルがテーブルの上に置かれました。同居人が飲み過ぎで入院したために、取り急ぎ家にあるアルコール類をこの場で処分したいという、ある参加者の心温まる振る舞いによるものです。人間という存在は、何かイベントが催されたとして、初回からこのような行為には及べないものです。5回目が為せる業ではないでしょうか。この詩人が今回持ち込んだ詩は、素晴らしく素敵なものでした。ペットボトルサイズのブラックニッカの重々しさとは無縁の、ボエル&クロフブリュットロゼのごとく軽やかに疾走していきそうな詩です。といっても、そんなものは飲んだことがないので適当に言ってますが。それさえも5回目ゆえの戯れ言として許される気がします。
 そういうわけで、蒸留酒を嗜みながらの進行となったのですが、酔いにまかせて床に放置してある三つ目錐を振り回す詩人が出ることもなく、無事に終了。詩を実作していなくても参加可ですので、興味のある方は書肆逆光までどうぞ。主宰の古溝さんに取り次ぎます。
 小雪もそろそろ末候、外気もずいぶん冷たくなりました。忘れていたことですが、当店が入るこのビルは底冷えがひどいのでした。座りっぱなしだとお尻が凍ってしまいそうなので、店主が折を見て店内をランニングしていることもあるかもしれませんが、ご来店の際はどうか気にせずお入りください。今週もどうぞよろしくお願い致します。


涙のWeb行商です。本日は超雑器とでも呼びたい品をご紹介いたします。



『李朝白磁小皿』
後期〜末期 径10.7〜11.7センチ
      高さ3.1センチ

心躍る歪み具合。          
見込みから口縁に乗るように引っ付きが
あります。平盃にも使えそうですが、 
無理せずお新香などをのせてください。
             

カキンと堅い灰白色の焼き上がり。  
北鮮の出という感じです。      

おろし金に使えそうな砂高台。


 9,000円











                    
 

2015年11月24日火曜日

忍び

12月25日(金)〜29(火) 書肆 逆光にて『八丁堀バザール』開催。
心おきなく年を越すための楽しいお買い物イベントです。
年末の忙しい最中の開催、どうぞ今からスケジュールの調整を!

27日(金)は仕入と所用のため開店が15時頃になります。
28日(土)はイベント『第5回 詩について・対話篇』開催のため
店舗は16時までの営業となります。

なにとぞご了承くださいませ。


 リニューアルされた東京国立博物館の平成館考古展示室を見てきました。黄色い銀座線に運ばれて上野駅まで行き、階段脇の似顔絵描きの人々を横目に恩賜公園に突入。連休中日のせいなのか、上野の山はかなりの人出でした。曇り空に映えるイチョウ並木を過ぎると、噴水広場では「伊賀上野NINJAフェスタ」という非常に興味深いイベントが開催されていました。さっきから忍者装束の人たちが散見されるのには気づいていて、やはり三連休ともなれば、人は忍者の格好をするものだぐらいに思っていたのですが、実はこんなものが催されていたのですね。伊賀にまつわる食材を使った食べ物の屋台がたくさん出ていて、腹ごしらえの誘惑に駆られましたが、出店の多さに目移りして結局食べずじまい。食欲を耐え忍ぶ者ということで、自分もひとりの忍者になったつもりでトーハクに向かいました。
 毎度のことですが、展示室には欲しいものが盛りだくさん。リニューアル記念に好きなものをどれでもお一つお持ちください、といった館内放送が流れるはずもなく、ここでも物欲を忍ぶことを強要されたわけです。入ってすぐ正面には群馬県出土の国宝、挂甲武人の埴輪。これを丸々一体もらうのは、いくらなんでも図々しいし、帰りの電車賃が二人分かかりそうなので、せめて背中の靫だけでも欲しいと思いました。一部を除いて写真撮影可(フラッシュ不可)ですので、物欲を紛らすために適当に撮り散らしました。

挂甲の武人埴輪
大河原邦男がデザインしたかのような
 量感あふれるフォルム。       

岩偶、土板
鞄にいつも忍ばせていたい。

縄文早期の土偶
いつもポッケに土偶を。

制作途中の擦切磨製石斧
北海道出土 縄文早期〜前期
実際に手元に来たら扱いかねるかも
しれないが、ノートパソコンのように
小脇に抱えて外出してみたい。   

石人
胸打たれる格好良さ


南滋賀廃寺の蓮華紋方形瓦
いわゆるサソリ紋ですね。かっこいい。
押出蔵王権現像 
奈良県大峰山出土 11〜12世紀
あまりに切ない表情。
墨田・台東あたりの保育園児に
たまにこういう顔立ちの子がいる。
板碑の台石
ほんとに欲しいのか?と聞かれたら 
欲しい!と胸を張って答えたい一品。


思いのほかに見入ってしまったため、本館を廻る時間が削られてしまいました。閉館の案内が流れる中を音速のスピードで駆け抜けたので、アイヌ・沖縄のコーナーに何か素晴らしいものがあったのが視界に入ったのですが、よく分からないまま出口へ。たしかヒラメだかカレイを象った物体だったのですが・・。というわけで、後ろ髪引かれる思いでトーハクを後にし、再び上野公園の噴水広場に行くと、NINJAフェスタがまだ開催中でした。落下して踏み潰された銀杏と屋台の炭水化物類が入り混じった匂いに空腹を刺激され、唐揚げを買って食しました。忍者と唐揚げ・・何の関連性も見出せず、疑問符を背負ったまま銀座線で浅草へ。
 店が定休日で一切売上げがないにもかかわらず、またもフルーツパーラーゴトーへ行ってしまったのでした。この日のオーダーは甲州産百匁柿のパフェ(1,280円)。完熟のねっとりした柿とゴトー特製アイス&ソースの絡みが、立冬小雪の乾いた空気によく合います。と、適当な食レポを書いてしまいましたが、とにかく美味しい食べ物です。
 

目にも鮮やかな、まさしく柿色。


 それからいつものように隅田川沿いの、いつもそこにいて必ず触らせれくれる猫ポイントへ向かいました。肌寒いうえに、スカイツリーを撮影している人が陣取っていたので、今日はいないのではと思いましたが、あっさりいました。今のところ100%神話を維持しています。撫でさすってパフェで冷えた体を暖めてもらってから帰宅しました。平凡な一日でしたが、無事是名馬とジャイアント馬場もよく言っていたので、良しとします。今週もどうぞよろしくお願い致します。


爽やかWeb行商のコーナーです。柿にちなんで、柿の蔕茶碗でもご紹介したいところですが、無いものはいくら探しても無いので、あるものをご案内いたします。




朱塗の漆椀
江戸中期〜後期

本来は四つ組でしょうが、残念ながら
二の椀が欠けています。      

北陸あたりの作でしょうか。    
ケヤキと思われる堅木の木地に丁寧な
下地を施して上塗りされています。 


左:直径12.5×高さ8.1センチ
中:直径10.8×高さ3.5センチ
  右:直径9.8×高さ2.4センチ    

Sold





















 
 

2015年11月18日水曜日

Q

21日(土)はイベント『書物と音と旅を page4』開催のため
店舗の営業は17時までとさせていただきます。

28日(土)もイベントです。『第5回 詩について・対話篇』開催のため
店舗は16時でおしまいです。

なにとぞご了承くださいませ。


 「オバケのQ太郎」や「ウルトラQ」、「ベルトクイズQ&Q」に「エヴァンゲリヲン新劇場版:Q」。Qにもいろいろあるけれど、混迷の21世紀を生きる人類がまず思い浮かべるべきは「喫茶Q」なのかもしれない、ということを今回潜入を敢行して思い知りました。当ブログにおいても一度ご紹介している、現代日本では稀少種となったいわゆる純喫茶と呼ばれる形態の飲食店です。店内写真はネットでいくらでも検索できるので、あえて屋上屋を架すようなことはしておりません。というか、写真は撮り忘れました。

 



 喫茶Qの開業年は1972年とのことですから、今年創業43年を迎えます。目白の坂田さんが42年、大阪四天王寺の金剛組が1437年、八丁堀の書肆逆光が1年半であることを考え合わせると、何かしら感慨が湧いてくるかもしれません。湧いてこないかもしれませんが。たしか郷ひろみのデビュー年が同じ1972年です。もしや「GO」と「Q」が何かの符牒を表しているのでは?と考えを巡らしてみましたが、特に思い浮かぶことはありませんでした。
 今回はオニオンライスをオーダー。玉ねぎをライスと炒め合わせた食べ物であることは想像できますが、さて出てきたものは、玉ねぎをライスと炒め合わせたものでした。見事なまでのそのまま感といい、立地の物陰感といい、自分にとって強いシンパシーを感じさせずにいられない要素のみで構成された喫茶店です。この近くで古物の商いをしている者だと話し、収支の帳尻がどうなっているのやら、さっぱり分からないまま生きていると言うと、マスターは「まあ商いってのは、続けていればなんとか転がっていくものだよ」と朗らかに言うのでした。
 この先、何十年か転がり続けても平気なぐらいに三半規管を鍛えなければならないと思った日でした。今週もどうぞよろしくお願い致します。


 本日は喫茶店を始めたくなった人向けのお品のご紹介です。

『茶漉し』
ティーストレーナーとも呼びますね。
平たいのと丸いの。


柄の長さ8.7センチ、網の直径5.3センチ
網の深さ1.2センチ          
       SOLD OUT        


紐から輪まで12.5センチ      
網の直径4.3センチ、網の厚さ3センチ

SOLD OUT





『瀬戸太白手蕎麦猪口』

コーヒーには合いそうです。   
紅茶を淹れると安い焙じ茶に見えて
   しまう危険がありそうです。      



口縁の欠けキズの金直し6箇所

SOLD OUT

『日蝕』能村潔
薔薇科社 1957年6月15日
限定200部内198番 経年ヤケ
喫茶店といえば詩集。
見返しに「過去は、戯悪の皺から覗く。 潔」

 能村潔は1900年福井県生まれ    
國學院大學国文科で折口信夫に学ぶ

1,400円

 
 

2015年11月11日水曜日

茶と絢爛

13日(金)は所用と仕入のため開店が15時頃になります。
14日(土)・15日(日)は催事手伝い要員として出動しますので
店舗はお休みいたします。

21日(土)はイベント『書物と音と旅を page4』開催のため
店舗営業は17時までとなります。

なにとぞご了承くださいませ。


 中央区に点在する古道具屋を繋ぐイベント『点店2』が8日に終了しました。会期中はたくさんの方にお越しいただき、お蔭さまで中央区の路地裏が杉並区〜武蔵野市界隈のような活気を見せていました。などと言うと不当表示防止法にひっかかりそうなので、そこまでは言わないにしても、ふだんは静寂に包まれた通りに人の気配を感じることができたのは、本当に有り難いことでした。4店舗すべてを廻られた方も多くいらっしゃったようで、感謝の念に堪えません。また、販売促進にご協力いただいた方々にもこの場を借りて御礼申し上げます。今後も『点店3』『点店4』『点店 怒りの脱出』『点店と炎のゴブレット』等々、能う限り続けていきたいと思っておりますので、なにとぞご支援のほどよろしくお願い致します。
 持たざる者の宿命として、年内はいろいろと立て込んでおります。本当は暇なくせに、世間に同調するためにわざと忙しぶっているわけではなくて、実際わりと計画が埋まっています!何かしなければならないことがあるのは、悦ばしいですね。
 特に今年最後のイベントとして、『八丁堀バザール』が控えています。いったいそれは何なのか?共同開催者の長谷雄堂さんがブログ「日々帖」で先に概要をアップしてくださったので、まずはご覧ください。長谷雄堂&逆光とは、なにやら随分とチグハグな組合わせに思われるかもしれません。これは、世界最強タッグ決定リーグ戦でジャンボ鶴田が、谷津嘉章の離脱後のパートナーに田上明を抜擢した事態に似ていると言えば分かりやすいかもしれません。田上の戸惑いを追体験できるとは、当店にとっては得難いことです。来週中頃からWebで情報を少しずつ上げていきます。
 というわけで、世間並みに年末商戦を迎えつつあるような気がしないでもない当店を、今週もよろしくお願い致します。



ロータス・ブルーさん去りし後、再び茶色っぽく
なった逆光店内。新入荷も混じってます。何か気に
なるものがありましたら、ご遠慮なくお問合せを。
『八丁堀バザール』ではきらびやかになる予定です。





 
 
 

2015年11月5日木曜日

青光逆蓮亭日誌

ただ今、中央区に点在する古道具屋を巡り巡るイベント『点店2』を
開催中です。晩秋の空の下、中央という名の辺境を彷徨いつつ、点を
繋いでください。8日(日)までの開催です。

9日(月)は展示の撤収作業のため店舗はお休みさせていただきます。


 1日日曜日より『点店2』が始まっております。始まってしまってます。何かの因果によって手元に集まってきた物をお披露目する場として、中央区の古物業者たちが泣きながら談合を繰り返した末に開催にこぎ着けたこのイベント、幸いなことに前回の開催で好評をいただき、図に乗って2回目を実施する運びとなった次第です。
 今回当店は、列島震撼の泣けるブログ「青蓮亭日記」でおなじみ、ロータス・ブルーさんとの共同展示です。店主の渋谷さんの商品陳列術を盗むため、展示構成はほぼ全てお任せしました。これは、広告や一部建設業界に蔓延する一括丸投げなどでは決してありません。物を並べるという行為は、空間把握やゴールデンラインの取り方など、その人の身体感覚が如実に反映しますから、各人が好き勝手に並べるよりは、いっそ一人に任せきった方がよいという深い考えに基づいています。渋谷さんが四方八方動き回って、その物がいちばん輝く場所を探している姿を、逆光店主は後ろから甘栗やじゃがビー(ハーブソルト味)を食べながら見守っていました。
 会期中はレイアウトを変えて展示の鮮度が落ちないようにしていますので、ぜひ何度か足をお運びください。「並び方を変えたぐらいで誤摩化されないぞ!」と思われるかもしれませんが、商品も随時少しずつ追加しております。「あるなら始めから見せろ!」と思われるかもしれませんが、日々の涙の結晶をおいそれと表に出せない葛藤をご理解ください。
 また、4店舗のスタンプを集めると、お好きな店のお好きな品を合算2千円以上お買上げで500円割引、という企画も思いのほか好評をいただいております。特にポケモンラリーに想を得たわけではないとはいえ、こんなことならJR東日本に断りを入れておけばよかったと思ったぐらいです。
 というわけで、4箇所7店舗の古物業者が各店で皆さまのお越しをお待ちしております。どうぞよろしくお願い致します。


よく知っているもの、得体の知れないもの、
いろいろと並んでいます。        





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