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2016年3月3日木曜日

姉妹店

3月4日(金)・5日(土)は所用のため17時30分に閉店いたします。
なにとぞご了承くださいませ。

6日(日)は東京国際フォーラムの大江戸骨董市に出店いたします。
皆さまのお越しをお待ちしております。


「相田雄壱郎金継ぎ教室」にはたくさんのご応募をいただきました。
まずは募集を一旦締切りとさせていただきます。ありがとうございました。


 常にそして確実に、ここは自分の居場所ではないと思い知らせてくれるのが、銀座メゾンエルメスです。こちらの8Fギャラリーで開催中のシャルル・フレジェ『YOKAINOSHIMA』を見てきました。このギャラリー、辿り着くためにはドアマンに扉を開けてもらって、1Fからエレベーターに乗らなければならないという、怖るべき導線設計になっています。せっかくだからスカーフの一枚でも買っていこうかな、などという考えが頭をよぎることは決してなく、入口からエレベーターまでの直線距離を、できるだけ視野を狭めて過ぎることに専念しなければなりません。美を味わうとは畏れに身を任せることであるという、忘れかけていた事実を思い出させてくれる場所でもあるのです。
 シャルル・フレジェはフランスの写真家で、人類学的なアプローチに基づいて、世界各国の民族衣装や祭事の仮装などを撮っています。今回の展示写真は日本各地に見られる神事や祭事の仮面・仮装の肖像で、それらは「YOKAINOSHIMA」=「妖怪の島」という観点で撮影されました。写真はあくまで肖像としてセットアップされたもので、実際の祭事を垣間見たドキュメントではないようです。どれも綺麗にパネル化して陳列されており、青空の下で撮られたと思しきそれぞれの肖像には、日本の民間信仰がイメージとして伝える仄暗い怪しさは見られません。何やらオシャレ民俗学の趣きです。ですから、先のうつわノートでの『衝撃の美』の衝撃はまったく無いのですが、接近の仕方こそ違え、どちらも超越的なものに対する民衆によるアプローチを掬い取ろうする気運が感じられるのは面白いと思いました。
 銀座のエルメスと当店は歩けば15分ほどの距離でしょうか。ほとんどドミナント戦略かというぐらいの近さなので、エルメスでのお買い物ついでにお立ち寄りいただければ幸いです。


 
 
古来より神聖な動物とされる鹿と 
縄文土器片。おそらくエルメスでは
売っていないはずです。     



銀座メゾンエルメスの外部の壁面。



 

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