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2018年1月9日火曜日

藤みたいな文様の描かれた太白手のような猪口

 日曜日は久しぶりの大江戸骨董市出店でした。お蔭様でこうして今年も行商に出向いて品物を広げられるというのは、なにより有り難いことです。開業から3年7ヶ月、綱渡りなどと云って、その綱ごと切れそうなところを毎度紙一重で渡り切るのもいいかげん堂に入る頃で、芸の域に達しつつあるならそれはそれで良いものです。とはいえ、よほど心臓にモサモサと毛が生えてなければ、なかなか生きた心地がしないもので、今年は出雲大社の大注連縄ぐらいに頑丈なところを渡っていけるよう、盤石な足場作りに精進したいと思っております。そしてそのまま流れるように商品紹介です。ここで縄にまつわる品物でもアップできればいいのですが、そういうものが無い。ので、連想です。縄→君の縄。→君の名は。→男女入れ替わり→転校生→小林聡美→やっぱり猫が好き→サン・トワ・マミー→越路吹雪→宝塚→手塚治虫→神様→カール・ゴッチ→五輪書→オリンピック→地価高騰→バブル→石鹸→白→太白手
というわけで、瀬戸・美濃系の太白手の猪口をご紹介いたします。

藤らしき花が手慣れた筆致で描かれた蕎麦猪口です。瀬戸なのか美濃なのか、太白手に分類されるのかどうか・・と、あいまいで恐縮ですが、見所たくさんの一品です。貫入びっしりのクリーム色の釉と対比を成す濃いめの呉須と靄のように入った染み。貧数寄的な冷え枯れというよりは、南仏の軟陶やデルフトあたりと相性の良さそうな明るさがあります。

『太白手蕎麦猪口』江戸後期
口径7.1×高さ6.3×底径5.7センチ





高台縁のやや大きめの欠けには丁寧な銀直しを施して
もらいました。その他小さなホツが数箇所。    

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